横浜の民間会社で修理の駆逐艦、横須賀基地に戻る


横須賀基地2号バースに接岸した駆逐艦ミリウス(69番)。手前85番は駆逐艦マッキャンベル(19.5.10 頼 撮影)


正面から見た駆逐艦ミリウス(右)。三菱重工での修理時の白いシートははがされている。(5.11 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)

横須賀配備の駆逐艦ミリウスは、任務航海中の4月19日に東京湾に入り、横須賀に向かわずに修理のために横浜本牧の三菱重工横浜製作所本牧工場のバースに接岸した。

20日後の5月10日、ミリウスは横須賀基地に戻り、2号バースに接岸した。横浜から横須賀に戻ってくる際にも、錨地で弾薬をおろすことはなかった。
弾薬搭載状況は、20日間の修理期間中と2号バースに接岸中とで変わっていない。
もし今も弾薬を搭載していれば、弾薬を積んだまま民間港の真ん中で修理を行ったことになる。

駆逐艦ミリウスが、このまま空母とともに任務航海に出るとすれば、弾薬を積まないで空母の護衛に出ることはあり得ないから、弾薬を搭載したまま2号バースに停泊していたことになる。
また、追加の修理をするために、錨地に出て弾薬をおろせば、それは危険な修理を民間工場で行った、という直接の証拠となる。

米軍は「米海軍の即応性を支えるため、施設が限られている基地の外にも選択肢を広げた」と言っている(2019.4.19 神奈川新聞)
今後、横浜港内などの民間会社のふ頭で軍艦の修理を繰り返すことは十分考えられる。

弾薬を搭載したまま修理のために入港する場合は、修理の際の火災誘発が爆発事故を引き起こす危険性が桁違いに大きくなる。
弾薬搭載の有無を港湾管理者が問い合わせ、弾薬を積んだままの修理は入港を拒否することが、最低限必要だろう。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


眼下の市街地に隣接した港湾施設で、米駆逐艦の修理が行われた。(ランドマーク・タワーより。5.8 頼 撮影)


2019-5-11|HOME|